1人でなんでもかんでも背負って立つぐらいの気概があるかもしれませんし、逆に分相応と決め込むか、それとも自分の力量を過小評価しているか、つまりしゃしゃり出たがらない人もいるかもしれません。
そこにナマ身の人間として自己正当化の感覚や自己保身の心情がしのび込みます。
読者は、あるいは思い当たるかもしれません。
そういえば(ここで登場した)品質管理担当者がその役ではないか、と。
おっしゃるとおり、意味合いは同じです。
いえ、似ています。
ただ、品質管理担当者は、現場のQC活動を側面からサポートする”専門家”という立場で、必要に応じて品質管理委員会の事務局やQCサークル活動の連絡事務所のようなこともする場合があります。
各部門の部課長間で経営方針についてのズレが生じ、かつ業務分掌についても食い違いがあれば、これを調整し一致させ、もって経営方針を各部門に徹底させるのが、方針管理担当者の役割と仕事です。
それこそ実力者がになうべき役どころです。
実力者といっても、社長のように絶対者であると困るわけです。
必要に応じて黒子に徹しなければならない場面もあるのですから。
総務部長から転身して品質管理担当の責任者としてうまく現場を奮い立たせたスイッチ・メーカーの部長のように”実力者”の例もありますが、おおむね実務家が品質管理担当者の任に就く例が多いのです。
もちろん権限と責任をもって任に当たらなければなりませんから、いわば「品質管理担当課長」というような位置づけになりましょうか。
実際、せめて「課長」でないと現場の部課長に対して直言し、押しがきかないでしょう。
ところで方針管理の”担当者”の話にもどりますと、これはQCの専門家ないしは実務課長では、つとまりません。
だいたい方針管理というのは、QCのような現場感覚の実務というわけではなく、むしろ経営方針管理担当者は、まきにそれです。
部長としては横並びですが、経営幹部の一員である、ということで取締役部長クラスと表現したらいいでしょうか。
方針管理は、当事者である管理者(部課長クラス)が相互に尊敬し、あい協力して推進するのである。
そこで、わたしはこの役どころを、かりに「方針管理担当部長」と名づけることにします。
実務的な色彩の濃い「課長」に対して、並みいる管理者(部長、課長)に遜色なく比肩し得る立場としての「部長」。
忘れてはならないのは、方針管理というのは、いよいよ現場レベルでの実務を遂行するための根幹をなすもの、すなわち、業務運営(経営)のカギをにぎる課題だということです。
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